ドローン空撮の映像をトラッキング&合成でより凝った映像にする
ドローンって、普通じゃ撮れないような場所から撮影できるのが魅力ですよね。
空撮を取り入れるだけでも表現の幅が広がりますが、今回はそれに「トラッキング」という技術を加えて、より凝(こ)った動画を作るお話です。
トラッキングの概要は後で説明しますが、例えばそれを使うと、猫を持ったおじさんを画面内に追加するみたいなことができます↓
こんな感じで、実際に僕が撮った動画を作例にご紹介していきます。
※この記事で言う「トラッキング」とは、ドローンが自動で被写体を追跡飛行する『自動トラッキング機能』のことではありません。
この記事の目次
トラッキングとは
動画内のターゲットの動きを追跡(トラック)して、その動きを他のもの(テキストや画像など)に適用すること。
Adobeの公式サイトでは以下のような例が紹介されています。
・走るバスの側面にビデオを追加
・アニメのハチを揺れ動く花の上にとまらせる
・動いている球体に光を反射させる
実際に作例を見てみましょう!
作例:物を追いかける(ポイントトラッカー)
動画内のターゲットを追いかけるように、テキストや画像を追加できます。
顔にモザイクをかける時などにも使われることがあります。
トラックするポイントを増やすことで、位置だけでなく、大きさや回転もトラックできます。
作例:3D空間に物を配置する(3Dカメラトラッカー)
カメラの動きや3Dシーンデータを分析することで、動画内の3D空間にテキストや画像を配置できます。
ARの世界のように、”動画内の世界に物を置く”イメージ。
記事冒頭の「猫を持ったおじさん」もこのタイプです。
使用ソフト
これらの動画は、Adobe Creative Cloudの「After Effects CC」で作成しています。
After Effectsは、様々なエフェクトを加えたり、合成をするときに活躍するソフト。
その他のソフトもセットになった『コンプリートプラン』がお得ですが、単体でも購入可能です。
銀三郎が使うソフト『Adobe Creative Cloud』でできること
トラッキングをする際の注意点
トラッキングを使うと、自動的にターゲットを1コマ1コマ探して追跡してくれます。
そこでコンピュータが見つけやすいよう、ターゲットはわかりやすいものにしましょう。
具体的には、明暗や色がハッキリしているものです。
例えば、先ほどの自転車を追いかける動画の場合。
画面全体の面積に対して小さいですが、シャツが明るくハッキリと映っているため、比較的容易に追跡できます。
このシャツが背景に溶け込むような緑色や暗色になると、うまく追跡できなくなる場合があります。
また、ターゲットの動きが速すぎてブレたりしても追跡しにくくなります。
トラッキングで一味違う映像を作ろう
以上、ドローン空撮でのトラッキングの活用についてでした。
もちろん空撮映像に限らず、普通のカメラで撮った動画にもトラッキングは使えます。
トラッキングを使って、今までよりワンランクアップした動画作りに挑戦してみてはいかがでしょうか!