ゼンリョク ノ ケモノ
我が家には、1匹のケモノがいる。

このケモノは本当に本能に忠実で、
口が寂しいときは何でも食いちぎり

眠いときは布団を占領して爆睡し

逆にどんなに眠くても、他のケモノの気配がすれば一瞬で飛び起きて走り回る。

大好きなヒモで、ものすごいスピードの一人遊びをし

僕の仕事の邪魔をしに、キーボードを叩きに現れ

自分の体より遥かに大きな相手に、北斗百烈拳を打ち込む。

そんな我が家のケモノ『チャイ子』を見ていると、
「この子は一瞬 一瞬を全力で生きてるなあ」
といつも思わされる。

今でこそ「大きいなあ!」「綺麗な毛並みね~」と言われるチャイ子だけど、
もともと野良で、細い体に怪我を負った猫だった。
さらにヘビやカエルを食べていたのだろう、お腹の中には寄生虫がいた。

治療中、早く寄生虫を取り除いてあげたい僕らに対し、
担当の獣医さんが
「たったひとりで頑張って生きてきた証(あかし)でもあるからね」
と言ったのが印象に残っている。
僕らに出会う前から、この子はちっちゃな体で全力で生きてきたんだ。

そんなチャイ子が我が家にやってきて、
常に全力で生きている様を間近で見る度に、自問してしまう。
「自分はどれくらい今を本気で生きているだろうか」
もちろん日々頑張っているつもりだけど、
チャイ子の全力と比べると「まだまだだなあ」と思わされる。
年が明けて、2018年。
昨年は「動く」よりも「考える」ことが多い年だったように思う。
今年は昨年考えたことをしっかり行動に移して、形にしていく年にする。
油断するとだらけてしまいがちだけど、今年はチャイ子を見習って、
自分も全力のケモノになったつもりで その時その時を一心不乱に頑張っていこう。
我が家の愛するケモノ『チャイ子』への敬意の表明と、
今年の決意の表明として、元日、ここに記事として残すことにする。

今年もよろしくお願いします。


